五十肩拘縮肩について

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いわゆる『五十肩』、『肩関節周囲炎』と呼ばれる疾患は、医学的には特発性拘縮肩(とくはつせいこうしゅくかた)や特発性凍結肩(とくはつせいとうけつかた)と言います。

関節包(関節を包んでいる袋)が炎症を起こし、
硬くなる病気です 図A

また肩の骨折や手術、糖尿病など、他に原因があって同じような症状になるときは、続発性拘縮肩と言います。

五十肩(拘縮肩)
 
図A.五十肩(拘縮肩)の病態
 

【症状】

  ・安静時の疼痛(特に夜間痛)

  ・肩が動かない

  ・無理に動かすと痛い
    これらの症状が徐々に出現します。
図B.拘縮肩の症状

   
【診断】

 
可動域や筋力など身体所見でほぼ診断できます。
 だたし、レントゲンやMRIで骨や筋肉などに異常がないか
 確認します 図C
関節造影検査(関節の中に造影剤を入れて、
レントゲンを撮影する検査)で関節包が縮んでいるのがわかりますが、後述のように多くの方が保存治療で治る疾患です。そのため、通常は行いません。
図C.最大挙上位のレントゲン
肩関節があまり動いてないことが確認できる。
その他に明らかな異常を認めない。
   

【治療法】  
1.痛みの強い時期
  安静、痛み止めの内服や注射で痛みを和らげます。
2.痛みが軽減した時期
ストレッチや筋力訓練などの理学療法を行います。ただし、症状が改善しない時は手術をします。
 

【手術について】

内視鏡を使って、硬くなった関節包を全周性に切開します。
右肩の正面断面図
cd
図D.拘縮肩の手術の模式図
   

   
図.E
図.F
右外傷性肩関節拘縮の手術写真

まずは関節包の上方部分を切開しておきます。その後、挙上制限の一番の原因になっている下方部分の切開をしていきます。この手術で、一番大事で難しい処置です。なぜなら、肩の大事な神経である『腋窩神経』が近くを走行しているからです。電気メスで関節包を慎重に切開します(E)。
切開後、広がっている部分が観察されています(F)。切開した部分から、下層にある筋肉が見えています。

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文責:札幌里塚病院 整形外科科長 合六孝広